最近、『MAKERS 21世紀の産業革命が始まる』っていう本が話題になっとります。
3Dプリンタを使って個人で営む製造業
ものづくりを学んどるもんとしては読まずにいられない内容のはずだけど、
その手の学生はさっぱり無反応。
というのも、ほんまにそんなことあんのかー?みたいなのがあるんですわな。
材料屋さんからすると、強度とか表面処理とかが気になってくる所でして。
その点の考察について佐々木俊尚さんのメルマガが面白かったので紹介しときまする。
やっぱりそうかーと思うところもあれば、結構夢のある話なのねと思うところもあり、
実際の家電ベンチャーのCEREVO代表取締役の岩佐琢磨さんとの対談も含まれていて、
非常にためになりまする。以下引用
この本で3Dプリンターは革命と賞賛されている。
携わっている人は、
わけではないようだ。フォーリン・
ーセッツ工科大のニール・
。「設備の整った施設だとしても、
され、
れは3Dプリンターの動作が遅く、
時間を要するためだ。
く作れるし、より細かなモノ、大きなモノ、軽いモノ、
モノにも対応できる」
そして教授は、こう切り捨てている。「
、
る。電子レンジは便利だが、
かった」
実際のところどうなのか。
は、小規模企業ながらものづくりに取り組んでいる「
と呼ばれる新興勢力だろう。具体的にいえば、
を開発しているPTPや、
Shellの製造元CEREVOといった企業である。
少し前、
会いする機会があった。
予定なのでお読みいただければと思うが、
いてみたい。
結論から言えば、
。将来的には大きな可能性がある。
ションは、もう少し別のところで起きている。
『MAKERS』では、製造業が企業から個人の手に移り、
内制手工業のような時代がやってくるということを説いている。
くかなり先の未来ではそういう時代がやってくるのだろう。
業が企業から個人に一足飛びにやってくるというのはちょっと拙速
現段階で起きようとしているのは、「企業→個人」ではなく「
小規模ベンチャー」という製造業の地殻変動である。
の製造業が、
ある。
どういう意味だろうか。
できなかった電子機器が、
生産可能になってきているということが、
だ。
そもそも電子機器というのは、
成り立っている。基板、コネクタなどを含めた部品、
ケース(ガワ)。
このうち基板と部品については、
ーが大量に存在し、
いる。しかし問題は、ガワだった。
存在しておらず、
ハードルになってしまっていたのである。
スティーブ・ジョブズとスティーブ・
したアップルの最初の製品「Apple I」は、ガワのない基板と部品だけの
コンピュータだった。ガワを安価に生産する方法がないため、
な形でしか発売することができなかったのだ。
、国内最初のパソコンとして知られるNECのTK-
しだった。
。
ガワをつくるのには、二つの方法がある。まず第一は、
その金型によってプラスチックを射出成形する方法。
価が非常に安いし、金型さえあればいくらでも複製できるので、
生産できる。しかし問題は金型で、
ネックだった。大企業が数十万、
いているが、
スト的に見合わない。
第二の方法は、アルミなどの金属材質の削り出しだ。
のにひとつ数万円ぐらいのコストがかかるから、
。しかし金型は要らないため、
リットがある。
つまりガワを作ろうとする場合、「たいへん高価な初期コスト+
なコピー」の射出成形か、「初期コストはなし+
のにそこそこの金額」の削り出しか、
のである。
3Dプリンタはプラスチックを金型で射出成形するのではなく、
い板状のプラスチックを積層していって造形する仕組みになってい
つまり高価な金型を制作せずに、
つまりこれが3Dプリンタが革命的である最大の要因ということな
だが岩佐さんによれば、
上がりがキレイではないという。
ジすると、幻滅させられることになる。従って現状では、
売する製品のガワにはまだ3Gプリンタは使える段階にはない。
岩佐さんがいま注目しているのは、
。
これはさすがに3Dプリンタほどには安価になっていない。
きるような価格帯に落ちてくるまでには、
いう。
一方で、
さな工場が、いまや中国の内陸部などに大量に現れてきている。
た工場は、
(阿里巴巴集団)を活用していて、
製作を依頼できるようになっているという。価格は安価になり、
高まっている。このため競争は激化し、
み書きができる専門のスタッフを用意してパソコンの前に張り付か
アリババ経由で問い合わせがあれば即応できるような体制までとっ
るとか。
こうしたCNC零細工場を活用することで、
充分に可能になってきているのだという。
見込める製品であれば、
能だ。実際、
成形でガワを作り、その後発売したハイグレードな「
アルミの削り出しのガワになっている。
今後、3Dプリンタが進化してくれば、
Dプリンタを使ってガワをつくるような時代もやってくるだろう。
それはまだもう少し先のことのようだ。
人が中心になって3DプリンタやCNCでものづくりを担うように
さらにもっと先のことだ。
岩佐さんは「
階じゃないですかね」と興味深い指摘をしていた。
以前はマスメディアが独占し、一方的に配信されていた。
代なかばからインターネットが普及して配信経路がオープン化され
れによってネットメディアが大量に現れてくるようになる。
年代半ばになると、
ムが出現し、これがウェブ2.
情報を発信する」というパラダイムへと転換していった。以降、
ーネットは個人を軸としたソーシャルの時代へと移行してきている
このコンテンツとネットの関係を、
に当てはめれば、
ィアが大量に現れてきている時代。
、ウェブ2.0ならぬ「メイカーズ2.0」
ものづくりが個人に回帰していくということが起きてくるのだろう
まのソーシャルメディアの引き起こした影響力を思えば、
パーソナライズ化されるというのはかなりドキドキするような未来
(了)
おそらくメイカーズ2.0が来るのは2020年以降になるかと思われるが、その時代が来たとき、
家電ベンチャーを起こせるようなチャンスを掴める位置にいたい。
掴むためにはどうすればいいのかなあと考えてみたり。
これまで自分が進んできた道が無駄じゃなくなるんですねえ
全くを持って夢のある話ですしおすし。